事業の大幅な再構築 強み一点集中で売上拡大
会社の真の強みは厳しい状況の続くメイン事業を支えていたMC事業にあった。すでに行っていた大きな投資に固執しない客観的な経営判断から、新しい会社のあり方が見えてきた。
公開日:
株式会社アスリンク
代表者:高石 里美(たかいし さとみ)
住 所:熊本県熊本市
電 話:096-221-5798
ドライフルーツのネットショップの相談だったが
現在はMC業を中心に活動する相談者だが、相談当時の業態はドライフルーツの開発と販売、そして甘酒ゼリーの販売であった。
熊本・九州の逸品を世界へ広げたいという想いもあり、知人から話が持ち込まれたドライフルーツの商品開発に1年以上も取り組んでいた相談者。
しかし、仕入、資金、販路ともに展望が思うように開けていなかった。
そこでネット販売に活路を見出すべく、ネットショップ構築の相談に当拠点を訪れたのが始まりだった。
問題の多い本業を支えていたMC業
相談を受けたコーディネーターは、ネットショップ構築の前に、まずはドライフルーツ事業の現状をフラットな状態からヒアリングした。
すると、仕入元からの商品提供の不安定さや原価の高さ、社長一人ではとても対応できる作業量ではないことなど、次々と問題点が浮かび上がった。
しかし相談者は既に数百万円もの投資を行っており、客観的な判断が難しい状況にあった。その一方で、相談者はアナウンサーやラジオパーソナリティを約20年も務めたMCの大ベテラン。数百万の投資を行いながらも生活を支えることができていたのは、MCの仕事があったからだったこともわかった。
さらに話を聞くと、MC業のほうは大手企業や行政、マスコミとの関係もできており、実績も十分。加えて英語も堪能なことから、営業次第ではさらなる拡大が十分に見込めると判断できた。
同時に創業の志を改めて確認し、ドライフルーツの拡販がやりたいのではなく、地域の魅力を社会に広く訴えていくという点に重点があることも明確になった。
大幅な業態転換を行い、真の強みに注力
まずはドライフルーツおよび甘酒ゼリー事業とMC事業双方のメリット/デメリットを書き出して、頭の中を整理するよう助言。商品販売の利益シミュレーションも作成したうえで、経営判断を事業者自身がより俯瞰的な視野から行うことができるよう、当拠点が材料を揃えた。
そして「社長の事業棚卸」を実施した。以上をふまえ相談者は、「自分でも納得してやめることができた」と、既に多大な投資を行っていたそれまでの事業からの撤退を決意。自らの真の強みであるMC業へと大きな転換を行うことにした。
「自分の強みを客観的に指摘いただき、それをどうビジネスに繋げるかのアドバイスをいただくことで、見失っていた自分自身を改めて認識できた」と相談者は語る。
そして、約20年培ったM C 経験に加え、幅広い企業・団体との仕事の実績やネットワーク、英語力を生かしながらの精力的な営業展開をスタートした。
以前の数十倍となる売上げの見込み
ドライフルーツや甘酒ゼリー事業から完全に撤退し、MC業へと経営資源を一点集中した結果、大型イベントのMCや、関連する制作物全般を受注できるようになった。
また、地域観光PRイベントなどの企画段階から運営まで、トータルでの提案を行うという試みも開始した。
MC業、より広くはPR業への注力はまだ始まったばかりだが、以前と比べると数十倍となる売上げや利益の確保が見えてきている。
支援の流れ
- 1.展望の見えなかったドライフルーツおよび甘酒ゼリー販売のネット販売の相談
- 2.事業を支えていたMC業という真の強 みの再発見。企業としての志の再考
- 3.すでに投資を行っていた事業からの撤退と、MC業への集中への経営判断を後押し
- 4.業態の転換と大規模イベントの受注に成功。売上げと利益の劇的な改善を実現
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