モチベーションマネージメント6
(平成29年12月10日の続き)
〔6〕 会社と社員の信頼関係を築くには
前回のモチベーションマネージメント5においては、究極のモチベーションマネージメントとは、「リーダーのために仕事をしようと思わせることだ。」とお話ししました。
社員が、「私たちのリーダーは、リーダー自身を犠牲にして部下のために仕事をしてくれているのだ。」と思うようになり、リーダーと社員の信頼関係があることがたいへん重要です。
誰も信頼のおけないリーダーや社長のために一生懸命に仕事をしようとは思わないでしょう。いつリストラされるかわからない会社のために心から仕事をしたいとは思わないでしょう。いつも、組織への不安を抱えて、お客様を満足させる仕事ができるわけがありません。
不安の組織の中にいて、外部との競争に勝てるはずがありません。組織の内部にいてどう留まるのかが最大の関心事にならざるを得ないのです。「組織は、構成員である社員を大事にする。」という基本方針こそが、そして、社員とリーダーとの信頼こそが、社員のモチベーションを高める大きな原動力になります。
それでは、社員とリーダーの信頼関係を構築するにはどうしたらよいのでしょうか。
私の先輩診断士の先生は、「社員を大事にしなければならない。」といつもおっしゃっておられます。今は忘れ去られた感じがしますが、「家族経営」という概念があれば信頼関係を築くことができるのではないでしょうか。
「家族経営」とは、「社員(正規社員、非正規社員、パートタイマー、アルバイトすべての従事者を含む。)は家族」という考え方で会社を経営することです。
社員が家族なら、あるいは社員が子どもなら、子どもが困っているとき、あるいは、できの悪い息子や娘ならばどうされますか。親としては、当然に困っているときは手を握って起こしてあげます。できが悪いならば、学校に行かせて勉強させます。家庭教師を連れてくるかもしれません。リストラなどするはずもありません。
反抗的な息子がいる場合があります。反抗的になった息子は、小さい頃に親が愛情をうまく注ぐことができなかったり、一緒に遊ぶ時間が少なかったのかもしれません。
これらのひとつ一つが社風になります。しかし、社風は一朝一夕には変わりません。数年以上かかるでしょう。
(平成29年12月25日 熊本県よろず支援拠点 コーディネーター 原川修一)
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